エステ城に着きました。
美しいと言うより、堅固という感じです。
中に入ると、ミニチュア版が展示してありました。
厨房
そして下へと降りていくと牢獄が。
今回旅行中に読んでいた本の中に次のようなことが書かれていました。
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この城にはいくつかの忌まわしい物語がまつわりついている。
1393年フェッラーラの君主となったニコロⅢ世は、
2番目の妻パリシーナ・マラテスタと先妻の子ウーゴの姦通を知って、
2人を城の北東の塔の地下牢に追し込め、やがて惨殺した。

第2の物語は、1505年ニコロⅢ世の孫アルフォンソⅠ世に嫁いだ
ルクレツィア・ボルジアがローマから連れてきた侍女アンジェラ・ボルジアに
アルフォンソの実弟イッポーリトと異母弟ドン・ジューリオが同時に恋をして、
冷酷で誇りだけ高い実弟に言い寄られたアンジェラが
「あなたの全てよりドン・ジューリオのまなざしの方が好ましい」と答えると、
怒りに燃えたイッポーリトの命令で従者たちがドン・ジューリオの美しい眼に短剣を突き立てた。

かろうじて生き延びたドン・ジューリオは復讐の炎を燃やすが、
弟や仲間と共に毒薬のことを密談しているのを密告され、
仲間は首を切られた後切りさいなまれた。

2人の兄弟は刑の執行直前に恩赦にあずかり、
この城の地下の独房に幽閉され、入り口は漆喰で塗り固められ、
食事は小窓から吊りおろされた。

周囲とは完全に連絡を絶たれ、
それでもこの兄弟は長生きし、ジューリオは53年も後になって釈放されるが
2年もたたぬうちに死ぬ。
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こんな恐ろしい話を読んだ後で牢獄を見たので、
背筋がゾクゾクしました。
その後やっと、城の居室を見学。
これがルクレツィア・ボルジアだそうです。
鏡を多用して、天井画を見やすくしていました。
でもたくさんテープが貼ってあって、これから修復の予定でもあるのでしょうか。
城の見学は、もう少し続きます。(次回に続く)