さて、楽しみにしていた魚介の店での昼食。
ホテルの人が予約してくれたお店の名前は、
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ピロピーロと読みます。カワイイ!

辞書を引くとpiro-piroは鳥の名前で、クサシギ、オバシギとあります。
この辺りでは、タツノオトシゴのことをそう呼ぶのでしょうか。
ちなにみ、タツノオトシゴを辞書で引くと、
ippocampo,cavalluccio marinoと出てきます。
ippoもcavalloも馬のことなので、タツノオトシゴは海の馬という感じなのですね。
ippocampoにはギリシャ神話の海馬、海神の車を引く動物で前半身が馬、後半身が怪魚なのだそう。

さて、店は夏だけの特設席という感じです。
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テーブル番号は、ピロピーロのマーク。
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パンの箱にも。
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そしてスタッフTシャツにも。
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このスタッフTシャツを撮るのに、ものすごく苦労したのです。
店が繁盛しているので、スタッフは皆きびきびと動いていて、
今よ!と思った瞬間、すぐに動いてしまうのです。
4人みんながチャレンジして、何枚も何枚も撮ってやっと上の写真が撮れたのでした。
そしてこのTシャツ欲しいね~、とみんなで話しました。無理でしたけど。

前菜は、カラーブリア・ボウル。
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葉っぱ類、トロペアの赤タマネギ、黒オリーブ、ツナ、セミドライののミニトマトなどが入っていて、とても美味しかったです。
ヴィーノは白。
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横浜のリストランテで生産者ディナーを行ったカンティーナ・スカラのもので、
もう1日、日程があればカンティーナの見学をさせてもらいたかったところです。

美味しく気持ちよくいただいていたのですが、
私たちのプリモがなかなか来ません。
忙しいのだろうと待っていたのですが、なかなかやってきません。
私たちより後に来た客ももうプリモを食べ終わっているのに…
しびれを切らしてカメリエーレに言うと、今作っているから5分待ってと。
でもきっと忘れられていて、その時から作り始めたのです。
パスタを茹でるぐらいの時間待たされて、やっと出てきました。
オーダーは2人ずつ。
私とYさんの魚介のトマトソースのグラニャーノのスパゲッティ、ストラッチャテッラ乗せ。
のはずが…スパゲッティではないロング・パスタ。
これ、絶対グラニャーノのものではない!
グラニャーノのパスタは乾麺で、しこしこ感がたまらない、
そして粉の味を楽しめるパスタなのに、これは生麺のもっちり感。
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N
さん、Tさんのコッツェとセミドライのミニトマトのパスタ。
(パスタの名前は忘れましたが、スパゲッティより太いものでした)
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まず運ばれてきたときの印象は少なっ!!!
どちらも、よそのテーブルの3分の2の量です。
何しろ待っている間によそに運ばれていくのを見ていましたからね。

特に隣のテーブルの女の子はミニトマトが嫌いらしく、
残したトマトが山になっていましたが、
Tさんのには3個しか入っていなかったそうで。
上の写真はNさんのですから、6個入っていましたが
(イタリアでは、2つ皿に分けるのにできるだけ均等に盛り付けようという意識のない人が多いように思います。)
それでも向こうのテーブルのとはあきらかに量が違うし。

そして不満その2は、グラニャーノのスパゲッティとわざわざ書いてあったのに
グラニャーノのものでもなくスパゲッティでもないものだったこと。

みんなで不満をもちながらも、味はとてもよかったのでひとまず食べました。
でも店の客はだいぶ引いてきていて、カメリエーレに余裕が出てきたのでしょう、
皿を下げに来た時に、料理はいかがでしたか?と聞いてくれました。
で、私が「味はとてもよかったけど、量がとても少なかったわ。よその半分ぐらい。」と答えたら、ちゃんと店の責任者にそのことを伝えてくれました。

責任者のシニョーレが、厨房の人と話してからこちらのテーブルに皿を持って来て、
「少ないと言われたけれど、あなたたちの皿はくぼみのある皿で、他の客にはこの平たい皿で出しているので、量が少なく見えたのではないか。同じ量を出していますよ。」と言うではないですか。

それでもそんなものではない、明らかに量が違っていた、私たちは待っている間に見ていた、と言い、でももういいからと会計をしてもらいました。
合計98.80エウロを端数を切って90エウロにしてくれました。
でもねえ、気分は悪いですよね。
非を認めたということでしょ。それで4人分で8.80エウロだけ引いてくれてもねえ…。

私たちの予想では、
オーダーを忘れていて催促されたので慌てて作り、
早く出すために2種類のパスタのオーダーなのに
グラニャーノのスパゲッティは茹で時間が長いので、生麺1種類にし、
しかも間違えて(あるいは、もうそれしか残っていなかったかで)3人分しか茹でなかったのを4人分に分けた、ということではないかと。

南イタリアにあるまじき量の店(しかも私たちだけ)で、
美味しかっただけに残念な気持ちで店を後にしたのでした。