パオラから列車に乗ってサレルノの少し南のバッティパリアまで北上し、
今度はポテンツァまで南下しました。
コゼンツァ~ポテンツァ間は、地図上で見ると近いのに、
移動には山をよけるために、遠回りして行かないといけないのです。

パオラ発が12:32でバッティパリア着が15:18(車内で持参の弁当を食べました)、
15:25発に上手く乗り継ぐことができて、ポテンツァ着が16:58。
大した距離でもないのに、実に4時間半近くもかかるのでした。

ポテンツァは、翌日メルフィに行くための1泊だったので
(この時間に着けるなら、一気にメルフィまで行ってもよかったと思いますが
サン・デメトリオからの戻りが遅くなって12時台の列車を逃すと
次は15時半で、それだと乗り継ぎが悪くてポテンツァ着20時ごろになりそうだったのです)
全然下調べをしていなくて、駅に降り立って、びっくり。
まちまで離れていることは覚悟していましたが、
目の前がいきなりすごい上り坂になっていて、宿まで歩こうなんて気持ちは一気に消え失せました。

目の前にアプロ・ルカーニア鉄道の駅があるので行ってみました。
切符売り場は無し、駅員は当然いない、貼ってある時刻表は2015年のもの…
ダメだ、こりゃ。
Trenitaliaの駅に戻って、売店のオニイサンにチェントロにはどうやって行けるか訊いてみました。
あそこのバス停からバスがあるよ、次は…18:05発だよ。
って、時計は17:06!
1時間近く待たないといけないの!!!
タクシーの電話番号は分かりますか?と訊いたら、
呼んでくれました。

10分ほど待ってタクシーがやってきました。
ドライバーのお爺ちゃんが、「ホテルの前の通りは今補修中でね。
すぐ近くまでは行ってあげられるから、心配はいらないよ。」と言います。
そして途中で宿に電話して、「今お宅に向かう客を乗せているから、〇〇広場の方まで迎えに出てくれ。」というのです。
お爺ちゃんは、ちょっと足が悪いのに、広場の手前に車を停めると、
私の荷物を転がして、広場の向こう側まで案内してくれました。
そして細い通りを指さして、ほら宿の人が出てきているのが見えるだろ、あそこだよ」って。
こんなちょっとした親切に出会うと、長旅の疲れも吹き飛びます。

無事にお宿にチェック・イン。
下手したら21時ごろ着く可能性もあったので、B&Bではなくホテルを予約していました。
小ぶりですが、ホスピタリティー溢れる、感じのよいレセプションでした。
必要な説明はすべてしてもらった後、鍵を受け取りました。
広くはないけれど、ホテルらしい設備、気配りの行き届いた品々が置いてあったので
もちろん写真を撮りました。
イタリアにしては珍しくお茶セットもありました。
シャワールーム。
荷を解いて、お茶を淹れて一休みし、まち歩きへと出かけました。