ヴィコフォルテのサントゥアリオ、ナティヴィタ・ディ・マリア・サンティッシマ聖堂の続きです。

クーポラに上るガイデッド・ツアーの集合場所は、チケット売り場。
奥にロッカーがあって、バッグなどの持ち物すべてを入れます。
カメラは、首から下げられる人は持参OK。
スマートフォンには首から下げるケースを貸し出していました。(無料)

その後、不織布のシャワーキャップ型のものを被ってからヘルメットを被り、
ハーネスを装着します。
そして説明を受けます。
見本の鉄骨や梯子があり、鉄骨のくぐり方、
梯子への安全器具の取り付け方を聞きました。
そしていよいよ出発。
ガイドのおねえさま。
鐘楼のところから上って行きました。
内部を少し高いところから見下ろします。
まずは、20mほどの鐘楼の高さまで。
裏に説明書きがあり、ここでこの聖堂がつくられた経緯の説明がありました。
サヴォイア家の霊廟として建築家 Ascanio Vittozi により
1596 年 に建設が開始されました。

さらに30mだか35mだかのところまで上って説明書きを見ながらの説明。
この聖堂が層厚の不 均一な粘土層(その下部は泥炭層)上に建てられたため
建設の初期から不同沈下および煉瓦のひび割れを生じたのだそうです。
それを修復しつつ、1731年にクーポラがつくられ始めましたが、
世界最大のクーポラの建築は大変だったようで、
建物の沈下や歪みによる崩落や地震による崩落対策などが施され、
さらに沈下監視システムを導入し、
2002年に完成を見たのだそうです。
地震対策は、トリノ大学で教えていた日本人の地震学者が協力したものだそうです。
実に6つの世紀に渡って完成を見たのだと言っていました。
(最初の奉納の支柱を立てたのは1400年代の終わりだそうで)
少し移動して、外が見えるところへ。
ここでも中が見えるところに入って、周りをぐるりと歩きます。
このレベルまでだったら、ガイドなしで上ってもいいそうで、
それ用のチケットも売っています。
ここまでなら、ヘルメットもハーネスも不要です。

さらに上へと上ります。
ここで中に入るには、補強に使われている鉄骨の間をくぐらないといけません。
こういうのが、楽しくて!
中に入ってしまうとこんな感じ。
クーポラのフレスコ画が間近で見られます。
そして床がかな~り下に見えます。
外の景色。
そしていよいよ最上部へ。
ハーネスの胸のところに付いている器具を梯子の器具に装着して、
一人ずつ上って行きます。
この器具、上にはスルスルとついて来るのに、
下に引く力が働くとストッパーが効いて落ちないようになっているのです。
そこを過ぎると狭い階段。
クーポラってこんなふうな二重構造になっているのですね。
そういえば、フィレンツェでもローマでもクーポラに上った時はそんなふうだったような。
でもこんな間近でこんな上までは上っていなかったので、
この時に初めてのような気がしました。
着きました!
高さは60mほどです。
中に入りました。
狭いです。
下がこんなになっていて。高所恐怖症の方はいやでしょうね~。
飛び出して見えていた絵は、こんな風に支えてあるのでした。
下りは、一気。あっという間に地上に着きました。
改めて聖堂を見ると、
あの天辺の、クーポラの上のクーポラとでもいえるようなところまで上ってきたのだということが分かります。
インフォの入口。
この後、近くの店で簡単な昼食を摂り、
トリノへと向かいました。

これは芸術鑑賞というよりは、楽しいアクティビティです。
なかなか行きにくい場所ではありますが、機会があったら是非訪れてみてください。