ぐら姐のよくばりイタリア

イタリアにはまってかれこれ25年。イタリア人て面白い、から始まって、イタリアは美味しい、イタリアは美しい、イタリアの田舎が素敵、イタリア美術や建築も面白い…とずぶずぶ深みにはまっている私「ぐら姐」のイタリアなんでもありのブログです。

カテゴリ:州別 > ピエモンテ州

空港に向かうバスの先頭の席に座りました。
バスの前をこんなタクシーが走っていました。
白い車体に★3つ
真ん中の★にユーヴェのマーク
ドライバー氏、ユヴェンティーノなのですね。
ちゃんと30回目のスクデット(セリエA優勝)獲得記念に
(2回剥奪されているので、公式には28回なのですけど)
星を3つつけています。
もうユヴェンティーニは皆うきうきなんですね。
私も「CAMPIONI 30」と背中にかかれたピンクに星の付いたシャツを買って来ました。

空港のお昼ご飯は、セルフサービスの店で。
カルチョーフィのリゾット
茹で野菜
全然期待していなかったのに、リゾットが結構いけて、嬉しかったです。

これにて5月のトリノ旅行はおしまいです。

少し買い物をして市場を出ました。
すぐ近くに城壁が見えました。
たいして見るものもないのですが、ドゥオーモに入ったら、
母の日用に飾ったのでしょうか、ばらの花がありました。
教会の中に飾ってある花が鉢植えなのはあまり見かけないような気がして撮りました。

ちょっとトイレに行きたくなり、老舗カフェ巡りの一環としてバラッティ・エ・ミラノに行ってみたら、
月曜は休みなのでした。

仕方なく、近くのカフェ・フローリアンへ。
カップッチーノをいただきました。
美味しいし、店の雰囲気も悪くないのですが、なんとトイレが・・・
鍵を預かり、いったん外にて建物の横の入り口を入っておくに行き、
さらに鍵を開けて使う、アラブ式のトイレでした。
老舗と言われるカフェではこれまでどこもトイレは美しかったのですけど…
トイレ事情は日本が最高ですね。

そろそろ宿に戻る時間です。
普段はあまり通らない、1本横の道を通ったら立派なレストランがありました。
(営業開始前ですが)
名前を見たら、Del Cambioでした。
ガイドブックにもある高級レストランですが、それより何より、
昨年末のテレビ「笑ってこらえて」の特番のときに、さんまさんがデル・ピエロに会いに行き、
一緒に食事をした店として私の記憶に残っている店です。
こんなところにあったのですね。
私の財布では、食べに行こうと考えもしない店ですけど。

その辺りは広場になっていて、ゆったりとエレガントな印象の一角になっていました。
そしてその先には、ここもジャンドゥイオッティで有名な店の1つ、
グイード・ゴビーノのチョコラテリアがありました。
お昼は空港で食べることにして、宿に戻って荷物をまとめ、チェックアウト。
ユーヴェ戦を観るための短い旅は終わりです。
空港行きのバスに乗りました。

スタジアムで私の前に座っていた、独りで来ていた日本女性と仲良くなり、
一緒に街に戻り、夕食を一緒に食べました。
あてにしていた店は日曜で休みだったので、3月に見つけた、街にできたイータリーの店で。

アレとユーヴェの素晴らしい締めくくりに、
そしてこの日は私の誕生日でもあったので、まずは、プロセッコで乾杯。
私のプリモはフレッシュトマトとツナのタリアテッレ。
姉のプリモはカラマーリと言う烏賊リングに似たパスタ。これもトマトと何だったかの味。
トゥーマチーズを削ってあります。
私のセコンド、仔牛肉のトマト煮込み
姉のセコンド、フレッシュツナの何だったか(人のものはよく覚えていない・・・)
同行の単独で観戦に来た女性は、試合前にそぞろ歩きをしたときに、
アレの奥さんのソニアがやっている店SATU`を見かけたというので、
連れて行ってもらいました。
日曜だし、夜なのでもちろん閉まっていますが、次回のために場所を知っておきたくて。
(ネットで検索してもどこにあるのか分からなかったのです)

なんと、うちのお宿のすぐそばにあったのでした!
ローマ通りには、サン・カルロ広場方面から続々とユヴェンティーニが歩いて来ていました。
どうやら優勝パレードを見て帰ってきた人たちのようです。
見逃してしまいましたが、スタジアムで試合とセレモニーを見たので、
余裕で諦めることができました。

ユーヴェの優勝は、オフィシャルでは28回目です。(’11-12シーズンの時点で)
'06年に発覚したカルチョスキャンダルで、
2004 - 2005/2005 - 2006 シーズンのユヴェントスのスクデットは剥奪されたからです。
でもユヴェンティーニにとっては、オフィシャルなんてどうでもよくて、
30回目の優勝であり、3つ目の星を獲得したのです。
(10回の優勝で星をつけることが許される)
そんな思いを表している旗や、個人で作った飾りを持っている人がたくさんいました。
試合が始まり、アレはスタメン。
観客のすべてがユヴェンティーニのスタジアム。
応援の声はものすごく迫力がありました。
私はもちろん試合全体を見つつも、アレから目が離せません。
10分にマローネが先制して1-0になり、そしてついに28分、
アレのゴーーーーーーール!!!!!
スタンドの大歓声、アレッサンドロコール、ウン・カピターノコール・・・

前半が終わり、後半が始まり、試合時間が60分になる少し前ぐらいにアレが交代で出ました。
えーまだ早いよ〜 と言う声と
アレー、ありがとう! の拍手と。
アレが引っ込んで少しすると向こうから歓声が上がりました。
アレが、黄色いジャケットを羽織り、向こうの方からコート際をずっと歩いてスタンドに向かって挨拶しているのでした。
やがて、みんなでウン・カピターノ〜、ソロ・ウン・カピターノ〜の大コール。
もちろん私もやりながら、もうこらえきれずに泣きました。
もうみんな試合はそっちのけで、アレへの思いを伝えています。

そうこうするうちにオウンゴールをアタランタに与えてしまい、2-1になりました。
あと5分ほどと言うときにDFの交代があり、
もう終了になるときにPKをもらったら、その交代で入ってきたバルザーリに蹴らせろというスタンドからのコール。
そうしたら、本当にバルザーリが蹴ったのでした。
決まって3-1で終了。

その後、セリエA優勝カップ授与のセレモニーの準備、
そしてセレモニーが始まりました。
ユーヴェの会長アニェッロ君(まだ36歳だし、アレと来期は契約しないと公言したヤツなので、君と呼ばせてもらいます。)が、あいさつをし、
その後、選手一人ひとりが呼ばれ、赤い花道を通って中央の台に歩いてきました。

1番は、監督のコンテ、次はGKのジジ(ブッフォン)、そしてDFから順に・・・
でもアレは抜かされました。カピターノですから、最後なのです。
ピルロは、あんなに素晴らしいプレーをする人なのに、
前の人を見ていなかったのか、別に何も考えなかったのか、
みんな赤い花道を通って歩くのに、台までショートカットしようとして、
戻らされているのが面白かったです。
台の上の選手たちがピルロに向かって、あっち、あっちと赤い花道を指差しているのがわかるでしょうか。

最後にアレが呼ばれ、大歓声の中優勝カップを受け取りました。
その瞬間花火が噴出し、金色の紙吹雪が舞い、アレは私のところからは見えなくなりました。
仕方なく、スクリーンの方と交互に見ることに。
その後は、チームのみんなで記念撮影、そしてそれぞれのメンバーの家族が出てきて、
一緒に観客に挨拶して回ったり、
一部ピッチに入ることを許された応援団の代表の人(?)と話をしたり、
ゴール裏のスタンドに挨拶に行ったりと、みんな思い思いに動いていました。
ジジは、応援団の旗を借りて、あっちで振りこっちで振りして喜んでいました。
アレはもう見えなくなり、選手はまだ少し残っていましたが、
片付けが始まったところで会場を後にしました。

セリエA’11-12シーズン、ユヴェントゥス最終戦の観戦のことから書きます。

セリエAのチケットを買おうと思って検索したら出てきたサイトは、
全部の試合を売っているわけではなく、
何日前から売り出すとか言うのも試合によってばらつきがありました。

ユーヴェのサイトにも、切符の販売については出ているのだけど
ネット購入は、次の試合とその次のことが出ているときと出ないときがあるのです。

ちなみに、10日ほど前に上記のサイトで20日のコッパ・イタリアの決勝
ユーヴェvsナポリのチケットを扱っていたので、試しに購入の途中まで進んでみたら、
チケットはチームのサポーター会員の番号を入れないと先には進めず、一般人は買えないのでした。

3月のイタリア・ダービーのチケット購入ではそれでやきもきしたわけですが、
今回は対アタランタという、人気はどうということのないカードですが、
最終戦であり、私が行こうと思った時点ではこの最終戦で優勝が決まるかもしれない状況だったので、
(実際にはその1週前のアウェイで優勝は決まりました)
トリノ在住の知人にチケット購入について問い合わせたところ、
地元の人でも相当厳しいと聞いたので、チケットの又売り業者で事前に手配しました。
かなり高くつきますが、それしか手段がないのなら仕方がありません。

ひとまず、出発前にチケットが入手できることは確実だったので、
安心して出発しました。

出発前の天気予報では、この日は雨、雷も伴うということでしたが、
当日の予報では、夕方まで雨その後曇りに変わり、
午前中は降っていたのですが、昼には小降りになりました。

試合は15時からですが、13時少し前にスタジアムに着きました。
まずはスタジアムに入る前に、ユヴェントゥスショップに行きました。
すっごい人。入店制限をしていて、行列ができています。
それでも王宮近くにあるショップよりは列が短かったので並んだら、じきに入れました。
でもレジに並ぶ列がすごくて、会計するのに1時間ぐらいかかりました。

そしていよいよ入場。
入り口では1人ずつのチケットとIDカードを見てチェックしていました。
バッグも開けて、ペットボトルや傘は捨てさせられました。
この時点で雨は上がり、うふふ、晴れ女の面目躍如です。

スタジアムの床には過去のスター達の名前が。
星の周りの小さな円に選手の名前が刻まれています。

今回のチケットはカテゴリー1がものすごく高かったので、
カテゴリー2を選びましたが、カテゴリー2はとても広いので、
どの辺りになるかちょっと心配でした。

結局、真ん中よりも上の方の席でした。
でも席の前後の幅が狭く(そのため、自分の席にたどり着くのは結構大変)、
ピッチまでの距離はさほどではなく、プレーは結構よく見えます。

私たちが入ったときには、いろんな人の応援歌を歌ったり、
手拍子をしたりして試合を待つ高揚感があふれていました。
アレの応援には2つあって、1つは、
「第三の男」のテーマ曲、
タタンタタン・タ・ターン、タタ・タタターンタタタ・ターン
タタンタタン・タ・ターン、タタ・タタタターン・タ・タ・ターン
の最後の方のメロディーに乗せて、
アレッサンドロ・デル・ピエーロを3回繰り返し、最後にオレ!をつけるもの。

もう1つは、キューバの音楽「グンタナメラ」の曲の♪ガンタナメーラの部分に乗せて、
ウン・カピターノ〜、ソロ・ウンカピターノ〜と繰り返すもの。
一人のキャプテン、ただ一人だけの(真の)キャプテン、という
短い繰り返しだけれどアレに対するユヴェンティーニの思いがこもったこの応援、
私は泣きそうになりながら、一緒に人差し指で1を出して歌いました。

ピッチでは、ユーヴェのメンバーが練習をしていて、アレの姿も見えます。
双眼鏡で見ても小さいけれど、でもはっきりとわかりました。
事前にYou tubeで調べて練習して行ったユーヴェの応援歌のときは、
座席に用意されていたビニール製の旗を振っての大合唱。
一気に盛り上がり、さあいよいよ試合です。つづく。

ご近所のお店の雰囲気も落ち着きがあります。
この店の窓には、なんと鯉のぼり!
時間が半端にあまり、ドゥオーモ脇のディオチェザーノ美術館に入りました。
何せ、この日の14時までトリノ・ピエモンテカードが使えるので。

宿に戻る途中、王宮前の広場で近くでは、赤十字の催し物か何かをやっていました。
この日は、母の日だったので、街角ではそれ用の花を売っていました。
母の日の花はカーネーションとは限らないようです。
お菓子屋のディスプレイも母の日仕様。
ホテルに戻り、着替えてスタジアムに向かいました。

トリノ3日目、ユーヴェの試合の当日です。
試合は15時からなので、午前中は少し観光。

というか、私はせっかくだから姉にトリノのカフェ巡りをしてほしくて、
ビチェリンという飲み物をつくり出した「アル・ビチェリン」へ。

この日は予報通り、向かっているうちに小雨が降ってきました。
お店の正面。
雨(霧雨レベルでしたが)の中、店内は満席なので注文して外で飲む人もいました。
少し並んで、入れました。
これがもう少し遅くなると、けっこう待つことになるんです。

アル・ビチェリンは、1763年創業のカフェ。
店内のテーブル、大理石のカウンター、木の床、そして鋳鉄のシャッター、
これらは全て開店当時のものを使い続けており、
18世紀のトリノのチョコレート店の様子と雰囲気を忠実に残しているのだとか。
ビチェリンがやってきました。
コーヒーとココアを混ぜて生クリームを乗せたような飲み物です。
この店から生まれた飲み物ですが、今はトリノのたいていのカフェにビチェリンがあります。

ビチェリンをいただいた後は、隣接と言うか、奥が繋がっているチョコレートショップの方へ。
お土産に、ジャンドゥイアとジャンドゥイオッティを買いました。
トイレに置いてあった、荷物置き用(?)の古い椅子。

途中で通りかかった八百屋。
イタリアではあまり見ないポット入りのハーブなどを売っていました。

イータリーでは、お土産のお菓子や食材のほかに、
この晩は部屋ご飯にすることにして少しずついろいろなものを買いました。
以前から気になっていた「黒トマト」もありました。
それも少し買って、宿に帰る前にのどを潤すことに。
地下の奥の方の、トイレに一番近いビール売り場&ビア・カウンターへ。
カンパイ!
宿に戻って、部屋ご飯を整えました。
黒トマトとリーフレタスのサラダ
バローロの搾りかすで包んで熟成させたトゥーマ・チーズ
ラルド
辛いサラミ
パン2種
この季節ならではの生ソラマメ
そしてプーリアのブッラータ(モッツァレッラチーズで作った袋に生クリームが入っている)
部屋でのんびりと美味しいものを食べて、ワインを飲んで、
幸せ〜な気持ちで第2日目も眠りに就きました。

遅いランチを食べ終わって16時。
せっかくトリノ・ピエモンテ・カードがあるので、ポー川の船に乗りに行きました。
冬に訪れたときは、休航していたのです。
が、残念、次の出発は18時。
待つのは嫌だし、出直すのもめんどくさい。
とりあえずこの日は断念。

ちょっと散歩だけしました。
見たことのない葉?をもつ木がありました。
この花も初めて見ました。(私があまりに無知なだけ?)
プラタナスの枝の落とし方、形の作り方が面白いと思いませんか?
街に戻ってユヴェントゥス・ショップの前を通りかかりました。
たくさんの人が並んでいます。
入場制限して、何人かずつしか入れないのですね。
ウィンドウには、優勝記念マフラーやシャツ。
このシャツの背中。カンピオーネ(=チャンピオン)30は、
カルチョスキャンダルで取り消された2回分も合わせ、
今回が30回目のスクデット(セリエA優勝)になるという気持ちをこめたシャツです。
その後マダーマ宮に寄ったら、もう閉館で入れず。
写真だけ撮りました。
2階からは、さっき通ったユヴェントゥスストアの通りが見えます。
すごい人出。
うーん、どこに行こう・・・
ということでイータリーに行くことにしました。(つづく)

昼食に行こうと思っていたDiviziaへ着いた時には2時近くになっていました。
カネッリのアグリトゥーリズモのご主人がトリノで経営しているお店です。

前菜にカルネ・クルーダ(仔牛の生肉)
盛り付けは全然美しくないのですが、回りに野菜がたっぷり。
カルネ・クルーダの味もアグリトゥーリズモの方で食べるのと変わらずの美味しさです。

プリモは2皿。アニョロッティ・アル・プリン、セージバターソース。
これの名前は忘れました。ほうれん草とリコッタの詰め物をしたラビオリのようなもので、
トーマというチーズのソースを絡めてあります。
セコンドは、1皿。タコとポテトのインサラータです。
姉は、イタリアでタコを食べたのが初めてで、その柔らかさに驚き、美味しい!と感動していました。

まさか、カルネ・クルーダにあんなに野菜が付いてくるとは思いもしなかったので、
コントルノに、蒸し野菜をオーダーしていました。
どれもこれも、ボリューム満点で、そして美味しいので、
2人で前菜1、プリモ2、セコンド1、コントルノ1、それにヴィーノ1本でお腹が一杯になりました。

このお店、アグリトゥーリズモへの理解を深めたいと、
製品販売と食事ができるところを合わせて友人と共同経営で始めたようなのですが
良心的過ぎて、トリノでやって行くには厳しかったようで、数年前に閉店しました。

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