ぐら姐のよくばりイタリア

イタリアにはまってかれこれ25年。イタリア人て面白い、から始まって、イタリアは美味しい、イタリアは美しい、イタリアの田舎が素敵、イタリア美術や建築も面白い…とずぶずぶ深みにはまっている私「ぐら姐」のイタリアなんでもありのブログです。

カテゴリ:州別 > トスカーナ州

アレッツォは小さなまちではありません。
人口は9万人ちょっとなので大きな街でもないですね。
でも歴史のある、素晴らしい美術品のあるまちです。
イタリアにはこういうところが本当にたくさんあって。

初めて訪れたのは、ナターレの時期にフィレンツェに1週間ほど滞在したときです。
日帰りで「聖十字架伝説」を観に行ったのでした。
それと映画「La vita è bella(ライフイズビューティフル)」のロケの広場を見たくて。

聖十字架伝説は、サン・フランチェスコ教会にあります。
外観はとても地味ですが、中はなかなか。
でも撮影禁止なので、写真はありません。
ブログに’22年の写真を載せていらっしゃる方を見つけたのですが、
撮影OKになったのでしょうか。

アレッツォの写真はこれまでにも載せましたがひとまず少し載せます。
大好きなグランデ広場
ドゥオーモ
街角
庶民の味方、ターヴォラ・カルダのお店
’05年冬、’11年冬、’14年6月に行った時の写真ごちゃまぜです。
美術好きの人にとっては見どころが結構あり
適当に賑やかで、適当に田舎感もあり、のんびり滞在するにはいいまちだと思います。

皆様、明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。

新年と共に、新シリーズをスタートします。
初めてイタリアの地を踏んだのが’89年。
イタリアにはまったのは’94年。
休みが取れればイタリアに通い、気が付けば全州踏破していました。
というわけで新シリーズは、州ごとに私が訪れたまちについて書いていこうと思います。
州都は、抜いてこのシリーズの〆に並べて行くことに。

ということで、これまでに宿泊しただけなく立ち寄りも含め、

私が訪れたトスカーナのまちを50音順にリストアップしてみます。

1.アレッツォ
2.アンギアーリ
3.オルべテッロ
4.カスタニェート・カルドゥッチ
5.カスティリオーネ・ドルチャ
6.カステルヌオーヴォ・ガルファニャーナ
7.キャンチャーノ・テルメ
8.グロッセート
9.グレーヴェ・イン・キャンティ
10.グロッタ・ジュスティ・テルメ
11.グロピーナ
12.コルトーナ
13.サン・ヴィンチェンツォ
14.サン・クィーリコ・ドルチャ
15.サン・ジミニャーノ
16.サンセポルクロ
17.サンタフィオーラ
18.シエナ
19.スヴェレート
20.ソヴァーナ
21.ソラーノ
22.チェルタルド
23.バーニ・ディ・ルッカ
24.バーニョ・ヴィニョーニ
25.ピエンツァ
26.ピサ
27.ピストイア
28.ピティリアーノ
29.サトゥルニア
30.プラート
31.ポッピ
32.マッサ・マリッティマ
33.モンタルチーノ
34.モンティッキエッロ
35.モンテスクダイオ
36.モンテフォッローニコ
37.モンテプルチャーノ
38.リヴォルノ
39.ルッカ
40.ルーフィナ
41.ロメーナ

ひとまず、これぐらいかと思います。
写真無しでは寂しいので、フィレンツェの元日の写真を少し。
元日はまちの清掃から始まります。
サンタ・マリア・ノヴェッラ教会
ドゥオーモまで歩く途中、たくさんの清掃車と清掃員を見ました。
質素なプレゼーピオ
捨て子養育院の方まで歩いて行きました。
サンティッシマ・アンヌンツィアータ教会
子宝に恵まれたい人や安産祈願の教会だそうで。
ドゥオーモの裏側

3日目は、出かけることはせず農園でまったり過ごしました。

着いた日には不在だった、オーナーの宮川氏がいらっしゃるというので、
ここに滞在するのが初めての連れの2人のためにカンティーナを案内していただき、
その後テイスティング。こちらは売店。
その奥にテイスティング用のカウンターができていました。
大きなグラスにけっこうたっぷりと注いでいただき、5種類ぐらい飲みました。
(右下のグラスが最初に注がれる量です。)
あとは何もせずにのんびりごろごろ。

昼食は、朝食のときにちょっと余計にパンを頂戴して
パニーニ(生ハム、サラミ、チーズなどをはさみました)を作らせていただき、
それに日本から持参していたインスタントスープ(部屋に湯沸しポットあり)、
農園の果樹園でいただいた、木で熟したプラムとイチジク、そしてビールという簡素な昼食です。
でも朝食をたっぷりといただいているので、昼はこのぐらいにした方が
晩ご飯をしっかりと食べられるというもの。

イチジクは、日本と同じような、皮や中心部の色が濃くなるタイプと
皮も中の色も白っぽいものと2種類あります。
微妙に味が違っていて、白い方が、生ハムと一緒に食べて美味しいと私は思います。
単独だと黒い方が甘い感じがしますが、私はどちらも好きです。

プラムを磨いてみました。
ツヤツヤ。これはかなり大きい方で、ちょっと平べったい形をしています。
完熟の手前のものは木からもぐときにちょっと抵抗があります。
完熟のものは、すっと取れます。
完熟も美味しいけれど、ちょっと手前の、少し実がガリッとするぐらいのも美味しいです。

こんな簡素な食事でも、開けた風景を見ながら、爽やかな木陰で食べると
すごいご馳走のように感じます。
7月30日から昼は28〜29度、夜は20度ぐらいの爽やかな日々が続いていました。
カラリとしているので、日陰は本当に涼しくて。
ランチの後は、木陰で本を読んだり昼寝をしたり。
そして散歩をして、食べられる実があると摘まんで食べたり。
農園で植えたものではないですが、ブラックベリーもあちこちに自生していて、
黒く熟した実は、甘くて本当に美味しいです。
私たちと同様、猫も暇らしく、戯れてみたりもしました。
そして昼食&木陰の読書などのごろごろタイムの後は、農園のずっと奥の方まで散歩。
奥の建物は、キッチン付きのアパートメントで、家族向きのつくりになっています。
こんなところでバーベキューをするのも楽しいでしょうね〜
ずっと奥の小高いところにあるロバの小屋の方まで行きました。
2頭いたはずなのに1頭しかいなくて、あとで聞いたら1頭は亡くなったのだそうです。

雲間から日が射していて、明日はきっといい天気になる気がします。
翌朝早く、オフィスが開く前に出るので、先にお会計を済ませに行きました。
オフィスのドアに貼られたミシュランマーク、着実に年を重ねて今年もいただいていますね。
最後の夕食の時間になりました。
この日は、テラスではなくレストランの方でした。
きりっと冷えたロゼも美味しい!これも5.50€です。
セコンドのローストポークの薄切りに添えられているのは、
太いズッキーニにトマトソースとチーズをはさみ、さらに上にも乗せてオーブン焼きにしたもの。
おいしかった〜
ドルチェは桃のセミフレッド、チョコレートソースがけ。
3泊で、しかもここで夕食をいただいたのは2回だけでしたが、
しみじみと美味しい手料理の数々に胃も気持ちも元気になるようでした。
ここの料理を作っているラウラは、以前オーナーの宮川氏と一緒に東京に来たことがあり、
そのときにネット販売のイタリア食材の店の主催で料理教室を開いたことがあります。
私が、またお料理を教わりたいと言ったら、東京にはなかなか行けないわね〜と言うので、
私がこっちに来るからここで教えて、と言ったら、2つ返事でOKをくれました。
本当にいずれ1週間ぐらい滞在して、毎日お料理を教わりたいと思います。

明けて、ブリケッラ農園を発つ朝。
テデスキさん(サン・ヴィンチェンツォへ行くときよくしてもらった運転手)に8時にお迎えをお願いしていたので、8時半からの朝食はあきらめることにしまたのですが、
ここで働いている日本女性Yさんに前夜お会いしたので、
明日の朝はお目にかかれないから今のうちに、とご挨拶したら、
朝食のことを心配し、厨房に相談してくれて、7時半に出して貰えることになりました。
申し訳ない。
でもとてもありがたかったです。 


朝は6時前に起きて、出発の支度。
お湯を沸かしてお茶を飲む余裕がありました。
通常より1時間も早い朝食は、いつも通りにたっぷりあり、ありがたくいただきました。

テデスキさんも10分ぐらい前から来てくれていて、
車に乗り込むと、オーナーの宮川氏とYさんが見送ってくださいました。
これは’11年のことで、もう10年以上も訪れていませんが、またゆっくりと滞在したいと思います。

スヴェレートまで戻り、
ポルチーニ尽くしの料理の夕べの開始時刻19:30まで少し時間があったのでまち散歩。
お店で素敵な陶器やガラス器を見て、かなーりそそられつつ、
まだ先があることを考えると、買えない買えないと自分に言い聞かせ。

さあ、時間になりました。
もう結構な人数が並んでいます。
これは拡大コピーしたものを貼ってあるのですが、
注文所では、これの小さいのに担当の人が数を書き入れ、合計額を計算します。
こちらは支払い所。ここで計算間違いがないか再計算して支払いするのでした。
その机の上には大きなポルチーニが。
それにしても、メニューを見ると、本当に安い。
ヴィーノののカラフ4€とありますが、なんと1Lなんですよ!

席に着き、料理が出てくるのを待ちます。
こちらが、1Lのカラフのヴィーノ。
料理がきました。
ピアット・フレッド・コン・ポルチーニ(ポルチーニ付きの冷たいお皿)
ペンネ・アッラ・ボスカイオーラ
ラザーニェ・アイ・ポルチーニ
フリットゥーラ・ディ・ポルチーニ
ポルチーニ・アッロースト
あんまり見かけは美しくないものもあるけど、お味は抜群!
全部1皿ずつだったけど、3人で食べて、お腹一杯になる量がありました。
1シーズン分のポルチーニを食べた気分。大満足。

まだ明るいので、腹ごなしに農園まで歩いて帰りました。
夏は、遅くまで明るいのが嬉しいですね。

12時半に店に行くと、ちょうど開店。
予約のお客様ですね、と席に通されてメニューを見ると、
美味しそうなメニューなんだけど、伊勢海老もオマールも前菜のセレクションもない・・・
あら???
給仕のおねえさんに「伊勢海老かオマールはないのですか?」と聞いたら、
「ございますが、こちらの席はランチ・メニューの席でして、
オマールはア・ラ・カルタのメニューですので、カーテンの向こうの席で供します。
席をお替りになりますか?」というので、もちろんすぐに替えてもらいました。
↓このカーテンの奥の席に移動です。
こちらの席だと、コペルト(席料)に食前酒とピッコロ・アンティパストが含まれているのでした。
ピッコロ・アンティパストは、イワシのパン粉揚げ。
おいしそうなパン
アンティパストは、1つだけにして3人でシェアしました。
魚介の茹で上げ。3種のソースが付いています。
ソースは、ペペローネ、ザバイオーネ、そしてカレー風味。
ペペローネのソースが抜群に美味しかったです。
前回のアンティパストがすごかったので3人でシェアにしましたが、
これは本当の1人前。
物足りない感じがしますが、この後のパスタのことを考えるとこれでよし。


いよいよプリモがやってきました。
オマール海老、スカンピ、海老のタリアテッレ、トリュフがけです。
もちろん、これは1人1皿。
頭の内側
昔食べた、美味しくてボリューム満点というのとは変わりましたが、
料理が洗練されて、エレガントになりました。
おなかがパンパンになるほどではないけれど、ちゃんとした量はあります。

ヴィーノは白
海からの心地よい風を感じながら、美味しい食事と美味しいワイン。
しあわせ〜

セコンドは、フリット・ミストです。
これも1つを3人でシェア。
ほんとだったら、もう1皿ぐらいオーダーしてもよいと思うのだけど、
夜はポルチーニ祭りで食べることに決めたので、このぐらいで押さえてちょうどよいかと。

でも、ドルチェはいただきました。
こういう店のドルチェは、食べなきゃ損ですもの。
私のは、シャルロッテ・ディ・マスカルポーネ・アイ・フルッティ・ロッシ
きれいでしょ。
赤いフルーツは、苺ソースとラズベリーでした。

ほかの2人のドルチェ
これを食べて、カッフェで〆て、わたし的には腹9分目。
ほかの2人は多分一杯だったでしょう。

その後、ビーチでパラソルとビーチベッドを借りて、ごろごろ。
(ちゃんと水着を持っていっていたので、レストランのトイレで着替えました!)
ちょっと風が強く、水から出たら寒そうなのに、ペコさんは泳ぎに行きました。
私とリトルさんは、読書です。(といいつつうとうとしてしまった私でした)

そろそろタクシーとの約束の時間が近づいてきたので、待ち合わせの駅へ。
まちをちょっと見ます。
そして、約束の時間の5分から10分前ぐらいに電話しろと言われていたので
そのとおりにしたら、テデスキさんは、もう待ち合わせ場所に来ていたのでした。

この車、8人乗りのプルミーノ(小さいプルマン)で、本当に快適。
こんなに律儀な運転手さん付きなら、次の旅行のときに事前に連絡して、
1日遠出をお願いしたらいいだろうな、と思いました。
4〜6人だったらかなりお得感があるでしょう。

この日の車代40€。
テデスキさんは、スペシャルプライスだと言ってました。
あんまりいい人なので、ブリケッラを発つ日の朝、駅への送迎もお願いしちゃったのでした。

タクシーの時間まで、夜のポルチーニ祭りの会場を下見しておくことにしました。
会場は、教会のキオストロです。
そして12時までには、まだ少し時間があるからと陶器やキッチン用品のお店を覘いていたら、
タクシーの運転手氏が、店に入る私たちを見ていたらしく、迎えに来てくれたのでした。
まちの入り口が、自転車の大会のゴール設置などで混み合っているので、
もう少し奥に車を止め、分かりにくいだろうからと私たちを探し出してくれたのです。
しかも5分前。

えー、全然イタリア人らしくないね〜と彼のくれた名刺を見れば、
名前はテデスキさん。
(イタリア語の分かる方なら、ここで笑ってますね。ドイツ人という名前なのです)
見かけもドイツ人っぽい感じで、もしかしたらドイツ系の方かも。

車は、タクシーではなく、Noleggio con Conducente(英語だとCar hire with driver)で、
大きくて、きれいで、冷房が快適に効いていて、最高でした。
テデスキさんは、とっても感じのいい人だし。

というわけで、帰りも彼にお願いすることにしました。
お金を払おうとしたら、帰りの分と一緒に後でいただくよ、って言われ、
待ち合わせの場所と時間を決めて分かれたのでした。

忘れえぬ店、ラ・ペルラ。
以前こんなことを書きました。
忘れがたき La Perla のパスタ:掲示板:イタリア!小さなまちと田舎の旅|Beach - ビーチ

車で店の前に降り立ったのが、12時15分頃。
ちょっとびっくり。
店が、以前よりきれいになってる!
場所は同じだけど、ちょっとお洒落な雰囲気。
何時に開店か聞いたら12時半だというので、予約をしました。
そしてちょっとだけビーチを散歩。
車のジェラート屋が出ていました。
さて、この続きの食事の写真はたくさんあるので、日を改めて。

歩いていても、道端の食べられる植物に目が行って、足が止まってしまう3人組。
カッペリもありました。
ペコさんてば、普通つぼみや実は塩漬けにするのに、生のをそのまま味見しちゃいました。
つぼみは、尻尾の方をおろした大根おろしのようだと。
辛いけど、けっこう美味しいのだそうで。
私も、この後に行ったイスキアで味見しましたけど、ほんとにそんな味でした。
自転車集団をすごくたくさん見かけると思ったら、この日は何かの大会があるのですね。
アスリート用のメニューなんて貼り紙がありました。
その下に、両親用のメニューなんていうのがあるのが笑っちゃいます。

まちの入り口にある小さな教会
そして、こんなものを見つけてしまったのです。
「ポルチーニ茸尽くしの料理の夕べ」とでもいいましょうか。
そしてこの日が最終日!
お昼はラ・ペルラでがっつり食べる予定ですが、でも夜はこれを食べずにいられない

宿は、もともと朝晩2食付けての予約でしたが、宿代と夕食代は別にしてあるので、
宿に電話を入れ、今夜の食事はいらないと連絡しました。
スヴェレートのチェントロはとても小さいし、
断崖の上に聳え立つわけでもないので(小高い丘の上です)
遠目からはどうってことないまちですが、中に入ると本当に素敵で、
何度訪れても、うきうきわくわくします。
こんなところで暮らすのもいいなぁって思っちゃうぐらい。

昨年5月に行ったときにちょうどオープンした、
スヴェレート界隈のワインの紹介&案内所兼ツーリスト・インフォに、
タクシーの電話番号を聞きに行きました。
ここから駅までのバスは本数が少なく、お昼の時間帯はぜんぜんないのです。
インフォのおねえさんは、前の客の対応で忙しかったので、中をちょっと見ます。
ああ、このポスター素敵、欲しいなあ
さて、おねえさんにタクシーの番号を聞いたら、
ここには2台しかないから、乗るときにすぐにと言っても無理なことも多いわよ、
私が電話して予約しておきましょうか、というのでお願いしました。
おねえさんが電話しながら、列車の時間に間に合うように行きたいの?
何時の列車? どこまで? と私たちに聞きながら、運転手氏と話し、
実は、サン・ヴィンチェンツォは乗れば10分もしないで着く近くの駅なので、
カンピーリアの駅まで20€払うなら、
サン・ヴィンチェンツォの目的地まで25€で行ってもらった方が、
速くてお得、ということになり、結局電車には乗らないことに。
12時ごろにまちの入り口の教会のところで待ち合わせとなりました。

それまで、夜のポルチーニ祭りの会場を下見しておきましょう。
でも今日はここでおしまい。また今度。

さて、ブリケッラに着いた翌朝は、朝食前の散歩
この土地は、年によって違う作物を植えていて、今年はヒマワリなのだとか。
ここも盛りはとっくに過ぎていますが、
中には遅咲きの子もいるのですね。
ドスンと落ちてきたのは、大きな松ぼっくり。
これ、頭に当たったら痛いでしょうね〜
さて、8時になりました。朝食です。
朝食も、テラスで。
イタリア人だと、このコルネット1個で、あとは何も食べないのでしょうが、
日本人の私は、日本に帰ったら、こんな美味しいサラミや生ハムはそうそう気軽に食べられないと思って、
これ系が並んでいるとついつい食べてしまいます。

さて、この日の予定は、歩いてスヴェレートのチェントロまで行き、まちを見ることと、
お昼は、サン・ヴィンチェンツォまで行って、
その昔、伊勢海老のパスタなどに感動した、ラ・ペルラというレストランを再訪して食べること、
それだけです。

さあ、スヴェレートまで歩きましょう。(1kmほどだし、アップダウンがないので楽なもんです)
空は曇っているけど、農園の屋根に野菜が干してあったので、
降ることはあるまいと、傘は持たず。
この猫は、干してあるわけではありません。
農園の敷地から出ないうちに、もう果樹のところでひっかかってしまいました。
朝ごはんを食べたばかりと言うのに、拾って食べたり。
なんとプルーンが木に生ったまま、ドライプルーンになってしまっているものがあります。
ほんとにドライプルーンだ〜!! あ、はい、3人とも食べました。

さあ、スヴェレートへと歩きましょう。

バスも、グロッセートからカンピーリア・マリッティマまでの列車も順調に走り、
そこからタクシーに乗って、ブリケッラ農園に着きました。

列車の中で、タダ乗りっぽい感じで通路に立っている初老のシニョーレが、
私たちのコンパートメントの辺りをうろうろしています。
イタリア人は好奇心の強い人が多いので、あまり見かけないタイプの人間(私たち)に興味津々なのでしょう。
私たちは別に興味もなかったのだけど、手に持っている地元新聞に日本の芸者さんが来ているという見出し。

おや〜という感じでつい覗き込んだら、シニョーレ待ってましたとばかりに話しかけてきました。
読みたい?というので、はいと言ったら貸してくれて、
そのあとシニョーレの話には乗らずに、その新聞記事に目を通しました。

それは毎年トッレ・デル・ラーゴで行われるプッチーニ・フェスティヴァルに
今年は、日本版マダム・バタフライが上演されること、
それの応援に本物の芸者数人が駆けつけていて、彼女達にインタビューしたと言う記事でした。
日本の芸能記事みたいに、芸者になった動機や芸者になるための修行、
芸者衣装の重さや着心地などなど・・・

その中で、1つ笑っちゃったことがあります。
「きもの」について書いてあるところで、複数形がkimoniになっていたのです。
イタリア語の名詞の男性形で、語尾が-oで終わるものは、複数形が-iに変化するので
kimono → kimoni なのでしょうけれど、それを日本語に適用しないでちょうだいね、と思うわけで。

そう言えば、似たようなもので柿はそのままの音がイタリア語になっているのですが、
kachi は複数形で、単数だと kaco だというのはよく知られた話ですね。

イタリア在住の友人に聞いたところ、
子供用の着物や祭りのハッピなんかは、Kimonino...(当然複数形はkimonini)
bonsaiは、単数形がBonsaoになっているとか。
きものの帯(obi)は単数だとoboになっちゃうのでしょうか。

新聞にざっと目を通したところで、シニョーレが降りる駅に着いてしまい、
新聞を返して欲しいと言われて返したのでした。

おもしろいことに、着いたその日、オーナーの宮川氏は不在で、
翌日お聞きした話では、なんと彼はこのオペラを観に行っていたのだそうです。

さて、私たちの部屋。
ちょっと狭いのは、初め4人の予定だったので2室押さえていたのですが、
出発が近くなって3人になったので、トリプルルームに変えてくださいとお願いしたため
私たちに用意されていた2つの内の1つに無理やりエキストラベッドを入れたからです。

でも、農園ののんびりゆったりした雰囲気に、一気にくつろいでしましました。
3泊だけど、荷物のほとんどを出して収納し、生活する感覚に。
湯沸しポットもあったので、熱いお茶も淹れて。

この日の夕食は、テラスで。
嬉しいことに、ヴィーノの価格は、売店で買う値段と同じだということ。
自家農園の製品なので、レストランのように利益分を上乗せしていないというか
売店価格で出して利益が多少あるということなのですね。
これ、1番安いものなので、1本5.50€です。

プリモは、レモン味のクリームスパゲッティです。
(うっかりフラッシュを焚いてしまい、色が変ですみません。もっと美味しそうに見えたのですが)
爽やかなレモンの香りが口いっぱいに広がる、美味しいスパゲッティでした。
たっぷり入っていたのに、お替りは?と聞かれました。
あとのご馳走のことを考えてお断りしましたが、たっぷり食べられるって嬉しい。

セコンドは、鶏のロースト
この付け合わせのピゼッリ(グリーンピース)が美味しいんです。
日本のと違って少し小ぶりで、皮が柔らかくて甘くて。

そしてインサラータ・ミスタ
ドルチェは、桃に何かのクリームのようなものをかけ、
刻んだナッツがふりかけてあります。
美味しく、気持ちよくいただいて、すぐに部屋に戻って眠れる…アグリ大好き!
さて、翌日の話は長くなるのでまた後日。

おじちゃんたちが旗を張っていたので聞いてみたら、
この通り界隈ではこの日お祭りがあるのだそう。
美味しいものを食べて、い〜っぱい踊るんだそうです。
その近くの教会の外壁
この女の子、ノンナ(お婆ちゃん)が携帯の着メロを鳴らすと、腕を振り、膝でリズムを取って踊っています。
可愛くて可愛くて、ノンナは何度も着メロを繰り返します。
あまりに可愛くて、私たちも話しかけたり一緒に踊ったりしていたら、
チャオチャオとお別れしても、とことこと歩いてついてきます。
マンマやノンナたちが戻っておいで〜と呼びかけてもしゃがんでこちらを見ています。
さて散歩をつづけましょう。
このシニョーラは、フィノッキオ(フェンネル)の花の部分だけをはさみで切っていました。
お料理に使うのだそうです。
さて、お昼になりました。バスに乗る前に、朝作ったパニーノを公園の木陰で食べて
バスを待つ間、バス停前のバールでジェラートを食べ
ピティリアーノを後にしたのでした。

↑このページのトップヘ