ぐら姐のよくばりイタリア

イタリアにはまってかれこれ25年。イタリア人て面白い、から始まって、イタリアは美味しい、イタリアは美しい、イタリアの田舎が素敵、イタリア美術や建築も面白い…とずぶずぶ深みにはまっている私「ぐら姐」のイタリアなんでもありのブログです。

カテゴリ:州別 > トレンティーノ - アルト・アーディジェ州

今日は、夏の滞在で行った1日バスツアーで巡ったカレッツァ湖、カナツェイ、ポルドイ峠、オルティセイのことを書きます。

ボルツァーノのツーリスト・インフォでMartin Reisen社のバス・ツアー申し込みました。
私たちが参加しのはNel cuore delle Dolomiti(ドロミティの中心部へ)というでした。
曜日によっていろいろなツアーがあり、私たちはボルツァーノに3泊、中2日だけのフリータイムだったので、そこにこのツアーがあってラッキーでした。

メラーノ(ボルツァーノより少し南のまち)を出発し、ボルツァーノで参加者をピックアップし(ここで私たちは乗車)、エガ谷を通って30分もしないうちにカレッツァ湖に到着。最初の下車。
少し散歩タイムがありました。

その美しさは溜息ものでした。

その後ファッサ谷のリゾート地カナツェイを通って

ポルドイ峠へ行き、ここで長めの休憩。
駐車場でバスを降りると、目の前にサッス・ポルドイがそびえていました。

天辺に見える黒い塊がロープウェイの駅です。
こちらは、そこへ向かうポルドイ峠駅。

大きなゴンドラでしたが、なんとか人の中に埋もれずにすんで、ゴンドラからサッス・ポルドイへ向かうところを撮ってみました。

ぐんぐん登る途中で、この切り立った岩山を登攀中の人たちが見えました。

中央下と、上のほうに黒く小さく見えているのがそうです。

上の駅に着いて降りると360度のパノラマ!ここは、セッラ山の南側にある峠で、ちょうどドロミテの中間部に位置するのでドロミテ西部と東部両方の展望を楽しめるのです。

気の向く方向に歩いて行って、正面に見えたのがこの山々。

右がサッソ・ルンゴ、中央左寄りのいくつかのとんがりがチンクエ・ディータ(5本指)、そして左がプンタ・グローマン(Punta Grohmann、この山は、イタリア語では名付けられていないのですね)。

サッス・ポルドイの上は、台地のようになっていてけっこうな広さがあります。だから大型ゴンドラでどんどん人を運んでも大丈夫なのですね。
サッソ・ルンゴ方面が見られる場所もゆるゆるとした下り斜面で、自由に歩きまわれましたが、反対側も広く比較的平らで、柵が作られている部分もあるので、車椅子の方たちも訪れていました。

近くに目を落とすと、単独で登っている人が見えました。

ロープウェイで降りるときにゴンドラからこんな可愛い地上絵(?)が見えました。石を置いたのでしょうか。

ポルドイ峠を後にして、バスはまた山々を縫うように進み、セッラ峠で写真休憩となりました。
ここからは、サッス・ポルドイから見たサッソ・ルンゴ、チンクエ・ディータ、プンタ・グローマンがぐっと大きく見えました。

こちらは、駐車場から見えた山です。

山という漢字は、形象文字なんだね、と納得するような形です。

最後にオルティセイというまちでティータイム休憩を取りました。
行く気だと、ここからロープウェイでアルペ・ディ・シウーシへ登ることができます。
でも、私たちは、それには乗らず、まちを散歩して、お茶を飲みました。



そしてバスはボルツァーノへと戻り、この1日バス・ツアーは終わりました。
次に行くときは、10日から2週間ぐらい、カナツェイとかオルティセイ辺りに滞在し、天気を見てちょっとした山歩きに出てみるとか、1日のんびり山を眺めながらビールを飲んだり本を読んだりするのがいいかも、と思ったのですが、行けないままにもう15年が経ちました。

ボルツァーノの12月の写真を載せます。
’10年のことです。
通りにはナターレの飾り。

そしてクリスマス・マーケットが。



夜になると明かりが灯り。



いろんなものが売られていました。









広場の一角で大きなポリタンクに入った温ワインを飲んでいる人たちがいました。

仲間に混ぜてもらって、少しお話をしたのですが、彼らの会話はもちろんドイツ語。
私はイタリア語を話すのが躊躇われ、私たちと彼らは英語で会話しました。
チロルの民族としての強い誇りをもち、イタリアを嫌っている雰囲気があったのです。

特に南イタリアを毛嫌いしていて、
「ここには、山があり、この地は豊かだ。僕たちはしっかりと働いている。なのに南は全然働かない。」
と言っていました。

イタリア大好きだし、南の人たちの中にもよく働く人はいるし、働きたくても働くところがない人たちもいるでしょう、南にもいい人たちはたくさんいるのよ、なんて言いたくても言えませんでした。
南の人が気持ちを入れ替えれば簡単に片付くという問題ではなく...

私は北も好きだけど、南も大好き!
ドイツ語を嫌いというつもりはないけど、イタリア人がイタリア語で話しているのを聞くのが好き。
イタリア人の人間らしさが大好き。
心の中でそう思いながら、複雑な思いで聞いていました。

さて、再び昼のまちのナターレに浮かれる雰囲気を。






トレンティーノ・アルト・アディジェは、イタリアに5つある特別自治州のひとつで、行ったことのあるまちはほんの少しです。
(特別自治州とはイタリア共和国憲法116条において特別な地位を持つと規定された州で、シチリア、サルデーニャ、トレンティーノ・アルト・アディジェ、ヴァッレ・ダオスタ、フリウリ・ヴェネツィア・ジュリアの5つだそうです。)

サルデーニャ、トレンティーノ・アルト・アディジェとフリウリ・ヴェネツィア・ジューリアが、私が勝手に捉えているイタリアとはちょっと違った雰囲気を持っているような感じがしました。
まちの中で見かける表記も2つの言語だったりしますし。

トレンティーノ・アルト・アディジェで訪れたところは、まちとしては
ボルツァーノのみ。

あとは、下記のところを1日バスツアーで巡りました。
カレッツァ湖
カナツェイ
ポルドイ峠

というわけで2回に分けて書いていこうと思います。
まずはボルツァーノから。
ここには、夏と冬に1回ずつ行きました。

初めに行ったのは'09年夏。
(いや、正確には'95年にここからコルティーナへ行っているのですが、本当に通過しただけで写真もありません。)
'09年は、このまちも観て、さらに美しいイタリアン・アルプスを眺めに行きたいと思って訪れ、3泊しました。

イタリアン・チロルと呼ばれる地域で、まちの建物や看板がまさにそんな雰囲気でした。











料理も結構違いました。
カネーデルリ(ドイツ語だとクヌーデルというそうです)。
パン粉の団子のようなもので、それにいろいろなものを混ぜてバリエーションが生まれます。

パンも、ドイツみたい。

友人のお薦めの郊外のリストランテは最高でした。
自家製スペックの厚切りの美味しいのなんのって。
今でも、これまで食べたスペックの中の1番です。

この店の辺りの景色も素敵で。



最終日の夕方からは、Calici delle Stelle(直訳すると「星の下の酒盃」)というイベントがありました。





郊外にあるロンコロ城にも行きました。
郊外サレンティーナ渓谷の入口の岩の上にそびえている城です。
1237年にこの地を治めるヴェスコーヴォ王子から、ここに城砦を築く許可を得たヴァンガ(Vanga)兄弟により建築されましたが、1385年に当時の裕福な商人フランツとニクラウスというヴィントゥラー兄弟がこの城を購入し、城としてと言うよりも、サマーハウスとしてゲストを招くために増改築したのだそうです。



建物内は撮影禁止です。なので建物外部のみ撮影しました。この城は、その内部のフレスコ画が美しく、見どころとなっているのですけれどね。

冬はまた違った趣がありました。それは次回に続きます。

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